会長挨拶

会長 今村純一ご挨拶

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なによりも大切なのが健康。
ところが、ご当地では、比較的温暖な気候のせいか、新築の住宅を除くと過半の住宅が無断熱状態で、冬は寒く、夏は暑い生活を強いられているといって過言ではありません。現に、寒い浴室での事故は、北海道を大幅に上回っています。「風邪(英語ではcold=低体温)は万病のもと」です。

 低体温による健康障害の要因のひとつは、免疫力の弱い高齢者や乳幼児が長い時間を過ごす場である住宅における温熱環境、つまり寒い家であることがわかってきました。またアレルギー疾病や慢性疾患をもたらすダニ、花粉や結露によるカビの発生による劣悪な室内空気環境も健康障害の原因といわれています。

 現在、住宅における公衆衛生の担い手である建築士について定める建築士法では、健康についてはほとんど触れられていません。建築業界にとっては、より積極的・包括的に医療・介護業界から学び、居住環境の改善をはかり、国民の健康や安全、特に乳幼児を含む子供の健全な成長を守ることと家庭内事故を未然に防止して健康寿命を延伸することが崇高な使命です。そのために医療と建築の垣根を越えて相互に地域連携することが肝心です。

 かような状況に鑑みて、医療・介護、建築、行政ならびに大学などの研究機関が地域連携をはかり、居住環境と健康の相関関係を疫学的な手法を用いて調査・検証し、地域から有意なエビデンスを行政に提案して健康・省エネ住宅の推進を国策化するともに、その担い手を育成し、一般市民への啓発を行い、更に健康・心理面で優れた効果を発揮するといわれる無垢の県産材を加工した木質建材の利用を推奨することによって所期の目標である「健康長寿」と「地域創生」社会を実現を目指して参ります。

2014年11月